松川温泉 松楓荘を早々にチェックアウト。
今回の一番の大物、野湯の安比温泉を目指します。
安比高原ぶなの駅からさらに進んでいきますと、未舗装路になります。
未舗装路のつきあたりまで車で行けるはずなのですが、レンタカーの底を擦りそうなくらい悪路になってきたため、つきあたりの1kmほど手前で車を降りて徒歩スタート。
ちなみに、これから進んでいく登山道はクマの巣窟らしいので、熊鈴に熊よけスプレーを持参。
20分ほどで本来の駐車ポイントに到着。
3台の車が駐車していましたが、この方々は温泉目的ではなく、登山目的のようです。
地図が設置されており、そこにも安比温泉が載っています。
ここから2kmほどなので片道1時間くらいかなと、この時は思っていましたが、とんでもない楽観視だったことが、この後わかる・・・
駐車ポイントからすぐ、赤川の砂防ダム。
雪駄で渡渉しましたが、この時期の川は雪解け水なので、チョー冷たい。
渡渉後は上りの登山道になりますが、まだまだ軽快に歩を進められる。
駐車ポイントから20分ほどで、分岐ポイントに到着。
標識には左が茶臼岳、右が安比岳とあり、柱には掠れかけた文字で「安比温泉」と書かれています。
標識どおりに右側を進んでいきます。
ここからは下りで、さらに軽快に進んでいきます。
右側の谷底に川の流れが見えてきましたので、この先で安比川沿いに出るはず。
もうすぐで河岸だなぁっと思っていた時・・・
登 山 道 が な い よ ・ ・ ・
土砂崩れで60-70度ほどの斜面になってる。
よーく見ると、先人が進んだ僅かな足跡が河岸に向かっているけど、安比川まで10メートルくらいある高さ。
滑落したら、運が良くても骨折かな・・・
しばらく、暗然とするツレと鳩首凝議。
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結論、トラバースいってみよう。
一歩一歩、これでもかというくらい慎重に慎重に歩を進めます。
斜面には上から水が滴っており、ぬかるみでチョー不安定(泣)
なんとか渡り切った・・・
渡れた安心半分、帰りもここ通るのかと思うと不安半分。
河岸に降り切った後も、地図上では右岸に登山道が続いているはずなのですが、所々崩落により断続しており、数回渡渉する羽目に。
川の上に架かったこんな大きな倒木も渡っていき・・・
分岐点から30分ほど進んだところで、予定していた右岸沿いの登山道が完全に消失。
しばらく河原を進んでみましたが、右岸沿いの登山道が見当たらない。
地図を見たところ、尾根近くまで登ってから進んでいくルートもあったので、そっちを選択することに。
川沿いからかなり急な道を登って行きます。
この後、尾根近くを水平に進んでいきますと、再び分岐点が見えてきます。
右に行けば安比岳方向。
我々は左に進んで、安比川まで降りて行きます。
尾根ルートは15分ほどでした。
尾根ルートから安比川に降りたポイントの対岸に安比温泉があるはずなのですが、ここでも対岸に道らしきものが見えず。
入浴後にわかったのですが、道は赤丸のあたり。
ここも道が崩落していたので、ぱっと見では分かりにくかったわけです。
対岸ルートが分からなかった我々一行は、渡渉しやすい場所から笹藪を突撃することに。
最後に藪漕ぎかよ〜。
汗だくになりながら、なんとか笹藪を突破したら、急に広場が目の前に。
安比温泉にとーちゃくダァ!
広場の奥に木枠だけの湯船が。
うわぁ、お湯が澄んでる。
滔々と湯船に流れ込んだお湯が、これまた滔々と湯船から流れ出してます。
お湯は石垣の隙間から湧出しており、そのお湯を配管で湯船に引っ張っています。
1932年に開業した深山荘という施設があったそうで、この石垣は当時の雰囲気を残りしていますね。
観察はそこそこにして、入湯!
湯温は39.6℃、湯船の底に沈殿していた湯の花が舞って、あっという間に濁り湯に。
硫黄の良い匂いがする硫黄泉です。
ちなみに、ここの湯船の周辺にはニホントカゲがウジャウジャいます。
ウジャウジャという表現が正しいほど、たくさんいるwww
ついでに、可愛いヘビもいました。
ヒバカリの子供かな?
本当に自然の中にある野天湯ってことですね。
参考に、YAMAPの往復データを貼っつけておきます。
途中途中、休憩しながら迷いながら到達したので、けっきょく1時間半の行程でした。
帰りは1時間くらいだったけど、例の急斜面もなんとか戻ってこれました。
ほんと、無事に帰れて何より重畳。
安比温泉に行かれる方は、装備万端で。