四国エリアのラストは、香川県です。
四国は温泉マニアからなかなか注目されない不遇の地。
とは言え、愛媛の奥道後 壱湯の守（いちゆのもり）、徳島の和の宿 ホテル祖谷温泉なんかは、全国的に名を馳せる名湯です。
高知だと、山里温泉旅館なんかも個人的に好きな温泉だし。
しかし香川県は、四国の中でも温泉後進国でして、目ぼしい有料施設がほぼない（あくまで主観です、香川県のヒト、ごめんなさい）。
しかし、高松の奥座敷と言われている塩江（しおのえ）温泉にある源泉は、かなりハイレベルな無料温泉なんです。
六角堂という名の通り、源泉は六角形の形をした建屋に囲まれています。
近づくと硫黄の良い匂いが漂っています。
こちらの鉱泉を利用するには、お賽銭が必要です。
※お賽銭ということで無料温泉にカテゴライズしています。
塩江温泉の由来によると、温泉掘削請負人のツートップ、行基さまと空海さまが関与されているとのこと。
こりゃ泉質に間違いはないはず。
六角堂の中は、底から小さな気泡がたくさん立ち上がっており、翠青に澄み切った新鮮な鉱泉をたっぷりと湛えています。
この中、入りてぇー。
鉱泉を湛えたレンガ壁より出た配管から淙々と鉱泉が垂れ流されており、周囲は白色の析出物でコーティングされています。
口に含みますと、強い硫黄臭に焦げた匂いが広がります。
この鉱泉、大大大好きな部類。
六角堂の先には、白纓（しらお）の滝があります。
ちなみに「纓（えい）」とは、冠を結える細い紐のことだそうで、滝に落ちる水は「纓」のように細い紐のようです。
滝壺にかかる太鼓橋の手前にも、六角形の建屋があります。
こちらの建屋の中にも、たっぷりと溜まっておりますが、先の六角堂とは違い、全く清掃されていないようです。
同じく建屋の側面から配管が出ており、そこから「纓」のように僅かな量の鉱泉が垂れ流されています。
落ちた先には白い析出物が形成されていますが、匂い味は六角堂の鉱泉には及ばない、弱い硫化水素臭がする程度の鉱泉でした。
