蔵出し小ネタ。
ここは1960年代に開業したホテル跡。
1980年代には、1200mほど掘削したところ、見事に鉱泉が湧き出たそうです。
しかし、その甲斐なく経営は傾いていき、1990年代に廃業したとのこと。
それ以降、地元では心霊スポットとして有名らしく、ここで撮影された心霊ビデオも出回っているみたい・・・
ホテルに向かう道は、行手を阻むかのように意味深なバリケードで塞がれています。
ここから徒歩で向かいます。
歩き始めて3分ほど、深い木々の間から、丘の上に聳え立つコンクリート剥き出しの廃ホテルが見えてきます。
すでに、ちょっとだけビビってます。
進んでいきますと、右手に水の流れが見えてきます。
この時は気にもかけていませんでしたが、実はこれ、鉱泉が流れてきたものです。
さらに進むと、右手に石垣が立ちはだかります。
そこに木でできた梯子が立てかけてますので、これを登れば石垣の上に到達できます。
石垣の上には朽ち果てた小道があり、ここを登っていけば廃ホテルに着くはず。
正直、心霊とか大大大の苦手なので、廃ホテル内に入る気はさらさらなく、ホテルの周辺を探索して、鉱泉が見つからなければ即撤退するつもりです。
さて、歩き始めて1分ほどでプレハブぽい廃墟が。
ちょっと心拍が上がってます・・・
塩ビパイプが周囲に散乱し、オレンジ色のタンクも見えます。
心霊、鉱泉の両方の意味で怪しい佇まい。
廃墟の横まで進むと「チャパチャパチャパ・・・」廃墟内から水の流れる音が聞こえてきます。
水の音があるということは、鉱泉の湧出が期待できるんだけど、うー、怖いな、中に入りたくないよ・・・
入り口から一歩中に踏み込みますと、廃墟の中は薄暗く、ジトっと湿っている感じ・・・
2階建になっており、天井は崩れ落ちて、足の踏み場がないくらい、ポリタンやホースなどで雑然としています。
そして水の音は、この中心部から聞こえてきます。
音の方向に進んでいきますと、あっ!
傾いた塩ビ管から、液体が垂れ流されています。
これが音の元だったんです。
塩ビ管が接続しているのは温泉井戸ぽい。
これが1980年代に掘削された鉱泉だと思われます。
源泉温度は22.5℃。
口に含むと、微鹹味+微鉄味+微出汁味。
色々と周囲を観察したかったのですが、なぜか汗が止まらない・・・
まだまだ暑い時期ではないし、それほど激しく体を動かしたわけではないのに。
なんか嫌な雰囲気で、これ以上はムリ。
汲み湯して速攻退散しました。
持ち帰った鉱泉を浴びてみると、かなりのぬめり感が。
鉱泉としてはかなり良さそう。
現場にプールを設置すれば、掛け流しで浴びれますが、絶対にムリムリ。
倉谷温泉以上に、脂汗をかいた鉱泉でした。