ここ加東市は、播磨国風土記によると、昔は塩野と呼ばれており、塩分を含んだ水が湧き出ていたそうです。
加東市下久米には、塩分を含んだ泉が湧く「塩つぼ」と呼ばれていた鹿野冷泉があるということで、訪れてみました。
周囲を田畑が囲む田舎道に、看板も何もなくポツンとあります。
さてさて囲いの中はどうなってるのかな?
うーん、見た目は溜池、泉が湧き出ているようには見えない。
さらに目を凝らして見てみると・・・
アメリカザリガニがいる・・・
たまたま散歩されていた老輩のご婦人にお話を伺うと、ご婦人が子供の頃は、正月の元旦に鹿野冷泉の水で顔を洗うのが習わしだったそうですが、今は廃れたとのこと。
そしてこの塩気は、福井県若狭から、海水が地下を通ってここまで来ていると言い伝わっているそうです。
ご婦人の許可を取って、鹿野冷泉を汲んで舐めてみましたが、全く塩っぱくない。
ご婦人も「あら、塩気が抜けて、もう昔とは違うかもねぇ」と。
だからと言って冷鉱泉でないとは言い切れないけど、もう枯れちゃったのかなぁ。