宮崎県の延岡市西部にある鹿川渓谷。
宮崎県随一の渓谷と言われ、両脇の峻険な山々に囲まれた谷には、透明度の高い渓流、綱の瀬川が流れています。
この鹿川渓谷には、自分で沸かす五右衛門風呂で入れる湯之谷温泉というのがあります。
1986年には五右衛門風呂があったそうですが、2005年の台風で損壊。
その後、2016年に再び五右衛門風呂が設置されたそうです。
自分で沸かす五右衛門風呂に入るのは、高知県の須賀留の湯治場以来だな。
さて、五右衛門風呂なんで、火が必要です。
須賀留の湯治場は、目の前の海岸に流れ着いた流木を集めて沸かしましたが、湯之谷温泉は薪を用意しないといけません。
湯之谷温泉に向かう途中にある最後の集落には、無料販売所があって、ここで薪を購入できるんです。
野菜と一緒に、温泉用薪が300円で販売されています。
が、ここで重大な問題が発生。
火をつけるためのライターを持ってきてなかったよ・・・
あと着火剤も忘れた・・・
あーあ、何しに来てんだよ。
無料販売所のすぐ横に、小さな雑貨屋さん?があったので尋ねてみましたが、販売用ライターは置いていないと。
「あちゃー、お湯を沸かすのは諦めて、非加熱源泉で我慢するかぁ」
と、車に乗ろうとしたところ、先程の雑貨屋さんのお母さんがやってきた。
「ライターと松明あげるから、これで頑張って火をつけて!」
おかぁーさーーーーーん!
ありがとぉぉぉぉーーー!!!
優しいお母さんのおかげで、湯が沸かせるよ(泣)
さて薪を購入して、意気揚々と湯之谷温泉の入り口に到着!
湯之谷温泉の案内板は朽ち果ててましたが、ここで合ってるはず。
ここから、急斜面の滑りやすい道を、綱の瀬川まで降りていきます。
薪を担いで、ここを降りるのは、結構大変。
綱の瀬川が見えてきたところで、朱色の大きな貯湯槽が。
綱の瀬川の対岸に源泉が湧出しており、川の上に吊られたホースを経て、貯湯槽に貯められています。
貯湯槽からさらに川岸に降りると、五右衛門風呂が見えてきました。
五右衛門風呂の下流側には、更衣室が用意されています。
しかし、更衣室の壁にはキノコがたくさん生えている・・・
今回は利用しないとこかな。
さて、五右衛門風呂には落ち葉が少し溜まっていますので、配管の蛇口を開いて、源泉で綺麗に掃除。
釜の横にある排水口のバルブを閉めて。
源泉を釜に貯めます。
お湯が満水まで溜まったら、薪で沸かしていきます。
ここでお母さんに貰ったライターと松明が登場!
お母さんが言う松明とは、松脂がたっぷり含まれた松の木です。
薪を組んで、薪の皮に松明で火を着けていきます。
初めて松明を使ったのですが、すごい長時間、強い火が着くんですねぇ。
お母さんに本当に感謝!
あとは火を大きくするために、釜の中に空気を送り込みます。
いい感じに火が着いた。
火を着けてから30分ほどで、ちょうど良い湯加減に。
入浴!
アル単らしく、わずかに鉱物臭がして、そこそこの泡付きもある。
目の前の渓流を見ながら入る温泉は癒されるよ。
満喫した後は、ツレと交代。
ツレが入浴中、ワタクシ火の番をしていたのですが、急にツレの叫ぶ声が。
「ヘビ、ヘビ、ヘビィィィ!!!」
ツレが指差した先には、ホースの上にチョコンとトグロを巻いているカワイイ小ヘビが。
今年生まれたばかりのヘビかな。
こんなところに居座っているとは、さてはツレの裸を見に来たワニか?www
実はこのヘビ、シロマダラという希少なヘビ。
幻のヘビとも言われている。
しばらくツレの裸を堪能した小ヘビは、その後、山に帰っていきましたwww