標茶町のとある場所、そこそこ草が繁茂している細い林道からスタート。
ジムニーみたいな車ならそのまま行けるかもですが、普通車のレンタカーなので、クマ避けスプレーを持参して、徒歩で目指します。
しばらく行きますと、左側に廃屋が見えてきます。
この小屋の奥の方から水の流れる音が聞こえますので、藪を分けて進みますと、配管からの垂れ流しがありました。
廃屋の中には畳が見えましたので、ここは休憩所で、この冷鉱泉を沸かして利用していたのかも。
一旦林道に戻って、さらに進んでいきます。
奥へ奥へと登っていくと、つきあたりに建物群が見えてきました。
これがお目当てのS温泉。
まずは左手を見ますと、納屋の裏側に配管と流し台があります。
その奥に、立ち上がった配管から硫化水素臭のする冷鉱泉が流れています。
配管で流し台まで引っ張ってきていたようです。
さて戻って、右手の方にあるほぼ崩壊しかけている小屋がS温泉です。
屋根も壁も吹っ飛んでおり、好事家が設置したであろうブルーシートで覆われています。
小屋の中から配管が伸びて、40℃ほどの温泉が排湯されています。
小屋の中を覗いてみますと、大きなバルククーラーが。
北海道って、バルククーラーに湯を溜めるの好きですよね。
北海道感があって、とても良いです。
バルククーラーの横に源泉があり、そこから配管で小屋の外まで運んでいる構造。
この配管、嵌め込んでるだけ?
ちょっと引っこ抜いてみると・・・
おっ、バルククーラーに湯が落ちるじゃん。
なるほど、普段は外に排湯してるけど、入浴時はこうやって温泉を溜めるシステムなんだな。
しかし底から排湯してしまって、貯まらない。
周囲を探しても、蓋はなさそう。
タオルをぎゅぎゅっとパイプに突っ込んで、何とか排湯を止めることができました。
こりゃ、なかなか溜めるまで時間がかかりそう。
ボーッとしても仕方がないので、とりあえず先程の冷鉱泉を浴びてみました。
つ、冷たい・・・
風邪を引く前に服を着て、もう一つの小屋を探検。
湯上がりに休憩できるようになっているんですね。
ソファーにストーブ、壁にはギターまであります。
使われなくなって、かなりの月日が経っているようです。
昔は、ここでワイワイやっていたんだろうな。
待つこと1時間、なんとか入浴に耐えるくらいまで、温泉が溜まりましたので、いざ入浴ー。
湯口は40℃ほどなのですが、バルククーラー内は不感温帯くらいまで湯温が下がっています。
湯は、モール臭にわずかに油臭がある。
色付きも薄い薄いモール泉て感じで、湯口の湯を舐めると少し鹹味があります。
浴感はヌルヌルしており、弱いながらも泡付きも。
入浴中に土砂降りに見舞われたので、小雨になるまで結局1時間くらい入っていました。
にも関わらず、まだまだ入り足りない温泉でした。
尚尚書
入浴後は、ちゃんと排湯して、配管も元通り接続して帰りましたよ。