悄然とした林の中を流れる小川。
滑床の岩盤上を清流が流れています。
川縁の土手に洞窟みたいなのが。
数メートルほど四角に掘られた奥の壁には石仏が彫られています。
石仏が人型というのが、かろうじて分かる程度。
長い年月を経て、かなり風化しているのかな。
この洞窟の周囲には明らかに人の手で掘られた、縦に細長いトンネルが2ヶ所あります。
そのトンネルの中から水が流れ出てきて、小川に合流しています。
多分これ、“二五穴(にごあな)”という用水路かと。
トンネルの間口が二尺五尺からその名がついた灌漑用の人工トンネルで、江戸時代から明治時代に作られたそうです。
このトンネルの下流に、十字状に滑床が掘られた場所があり、周囲にわずかに硫化水素臭が。
その十字の片側の岩盤から茶水が流れ込んでいます。
そして、その流れの道筋に付着した硫黄成分による白いモケモケとした湯の花。
17.4℃の紛うことなき鉱泉でした。