鳴子温泉まで移動して、今夜は元祖うなぎ湯の宿ゆさやに止宿。
昭和初期に建設された登録有形文化財だそうです。
こちらは名前の通り、うなぎ湯が有名です。
うなぎのように体がヌルヌルするから、うなぎ湯。
内湯には二つ湯船があり、手前の五角形はほぼ無色透明で黒い線状の湯の花が舞います。
奥の大きい湯船にはコロイドによって薄緑色の濁り湯。
全く色が違いますが、驚くことに二つの湯船は同じ源泉でして、含硫黄ーナトリウムー硫酸塩・塩化物泉。
17代目の旦那さんに伺いましたが、湯温の違いで色が全く違うそうです。
内湯も良かったのですが、個人的に気に入ったのは貸切露天風呂。
貸し切り時間が30分と短かったのですが、黄昏時の夕闇に包まれる頃、秋の色に染まりかけた木々を仄見ながらの湯浴みで、日頃の嫌なことが体から抜けていくのが分かりました。
ゆさやさんに泊まると、おまけに隣接している共同浴場 滝の湯も無料で利用できます。
ゆさやさんは滝の湯の湯守だそうです。
さて、ゆさやさんで良い湯、良い料理に満足した翌日は、宮城方面の湯めぐり。
ここは鳴子温泉近くのとある場所。
道路沿いの草むらの中に、蓋がされた集水升のようなものが。
下の写真の真ん中の白っぽいのがそれ。
蓋がされているので、ぱっと見は単なる集中升。
重たいコンクリートの蓋を動かすと、おおぉ、鉄泉ぽいのが。
下のGIFの左上の壁面の配管から湧出、右下側の立ち上がった配管で排湯されています。
ちょっと湯を動かすだけで、壁面の鉄色のモケモケが簡単に舞います。
湯温は35.8℃、なかなか気持ち良さそうな温度だけど、升が小さいためオケツが入らないなぁ。
それにしても、こんな長閑な田舎の集中升に捨てられている温泉とは、どういう由来なんだろ?